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ニュースから読む、日本のオムニチャネルの「今」~次のステップに向けて


海外ではもはや当たり前すぎて「オムニチャネル」という言葉をわざわざ使わなくなってきた、と言われる昨今。しかし、概念の浸透と企業がオムニチャネル化へ向けて動き出すまでに数年の遅れをとっている日本では、やっと注目のキーワードになってきたところです。
今年、日本ではオムニチャネルに関するニュースが連日発表されています。いくつかピックアップし、日本のオムニチャネルの今を読み取ってみたいと思います。

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小売と流通、双方向での取り組み

モノを売る、小売に欠かせないのが「商品の流れ」をコントロールする流通、サプライチェーンです。ユーザーが「好きな時に、好きな場所で受け取れる」のが、オムニチャネルの出口のため、倉庫在庫からのピックアップや、配送など、バックオフィスのデータ統合がオムニチャネル施策では重要な要素です。
効率化を図るために流通業界ではドローン配送や倉庫作業の自動化・ロボット化など、技術革新も進んでいます。

◎イオン、日本郵政/協業、イオンに受取ロッカー・郵便局設

http://lnews.jp/2016/07/i070812.html
オムニチャネルでは、これまで、ミニストップでのゆうパックの引受け、受取り、郵便物の差出しをはじめ、物流において協業してきたが、イオン店舗への受取ロッカー「はこぽす」の設置により、顧客の受取利便の向上実現に向けた検討を行う。

日本郵政は受け取りロッカー「はこぽす」の設置場所拡大を図っています。全国展開しているイオンに「はこぽす」を設置することにより、受け取り場所が増え、ユーザーの利便性がアップします。

◎ファッションECのIROYA、自社ノウハウをもとにオムニチャネル基盤を提供——大和ハウスや東急など提携

http://jp.techcrunch.com/2016/07/12/iroya-monopos/
EC向けに自社サイト構築やウェブでの集客サービス、決済代行、配送といった機能を提供する一方、実店舗向けにはスマートフォンベースのPOSレジを提供するほか、集客支援などの機能を提供する。

オムニチャネルに必要なサプライチェーンの工程を網羅したパッケージが発表されたことで、一層オムニチャネルの概念が浸透すると期待できる施策です。

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オムニチャネル化が活発なアパレル業界

複数のブランドを持つアパレル業界での取り組みは顕著です。ブランドごとに独立したECサイトやアプリのバックデータを統合できるオムニチャネルは、企業の経営戦略としても推進されやすいと考えます。

◎日本NCRがベイクルーズ グループのオムニチャネル戦略実現を支援

http://news.mynavi.jp/news/2016/03/28/545/
日本NCRがベイクルーズ グループと共同で、オンライン(EC/スマホ) / オフライン(店舗)の両方の統合顧客基盤の構築を実現、会員情報照会や会員認証、ポイント管理を含むリアルタイムでの活用が可能になった。

POSレジメーカーの大手、日本NCRがアパレルのベイクルーズのオムニチャネル戦略をバックアップしています。複数あるベイクルーズブランドのショップ・ECサイトのデータ統合と、在庫情報の連携によるECサイトから商品取り寄せなど、顧客サービスの向上を目指しています。

◎TSIグループのEC戦略は?㊤ O2Oサイトがけん引役に

http://www.tsuhanshinbun.com/archive/2016/06/tsieco2o.html
TSIホールディングス傘下のTSIECストラテジーは、グループEC戦略のけん引役としてブランド単位のオムニチャネルサイト(O2Oサイト)を強化・拡充するのに加え、ポイント機能付きのブランドアプリ開発のほか、越境ECや海外ECモールへの本格出店などに乗り出す計画だ。

ブランドアプリにマーケティングオートメーションを導入し、顧客の購買行動の分析結果を元に、きめ細かい接客を行うとしています。また、店舗の利用状況をビッグデータ化、こちらも分析データを元に店舗運営の効率化を行うと発表されています。オムニチャネルとIoTの複合戦略といえます。

◎「HYSTERIC GLAMOUR」がオムニチャネルに対応したポイントカード機能付アプリをリリース クラウド型アプリ開発プラットフォーム「Yappli(ヤプリ)」を採用

http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000021.000007187.html
7月8日よりスタートするHYSTERIC GLAMOUR FANCLUBという店舗とオンラインストアで共通のポイントが貯めて使えるオムニチャネルサービスのスタートに併せて、アプリ側でもポイントカード機能を追加いたします。アプリ上でバーコードを表示することで、お買い上げ100円ごとにポイントを貯めることができ、貯まったポイントは1pt=1円からどちらのお買いものにも使えます。

実店舗とECサイトのポイントが共通で使える、データ統合の事例です。アプリのプッシュ通知開封率は、メルマガより20%高いという結果になっており、アプリによるコンバージョン率向上も見込める施策です。

◎ユナイテッドアローズ、リアルとネットの連携で成果

http://www.tsuhanshinbun.com/archive/2016/06/post-2556.html
 同社はリアルとネットの連携強化に向け、早くから自社ECの商品詳細ページで実店舗の在庫状況を表示したり、店舗取り置き(試着予約)をサービス化したり、着こなしの参考になるスタッフスタイリングを掲載するなどしてきたことが実を結んでいるという。

アパレル業界において、オムニチャネル化では一歩先をゆくのがユナイテッドアローズ。ECと実店舗のデータ統合に始まり、店頭取り置きやポイントカードアプリ導入など、既に様々な施策を行っています。
記事ではオムニチャネル化によって実際に効果が出ているとし、より一層のオムニチャネル推進を目指していくとされています。

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百貨店や大手小売チェーンのオムニチャネル戦略

◎丸井が営業利益500億円へ 5年で200億円積み増し SC化、オムニチャネル事業、カード事業がカギ

https://www.wwdjapan.com/business/2016/05/17/00020551.html
 ”オムニチャネル事業”では、「マルイウェブチャンネル」を中心としたECに軸足を置いたビジネスを推進し、グループのノウハウを重ね合わせた体験型ストアなど、独自のビジネスモデルで事業領域を拡大する。16年3月期に約204億円だった通販売上高は早期に300億円規模まで引き上げたい意向。

百貨店でもオムニチャネル推進を図る動きが活発です。実店舗ではなかなか売上が伸びない中、EC事業への投資や新たな店舗運営の事業開拓など、様々な取り組みが行われています。

◎ニトリがカタログ通販に着手、ネット&店舗&紙媒体でオムニチャネル施策を推進

http://www.tsuhanshinbun.com/archive/2016/03/post-2444.html

2月18日に通販カタログ「NITORI Style catalog」を発行。コンビニなどにも設置し、近隣にニトリ店舗がないユーザーなどとのタッチポイントを増やす。

カタログ販売というのはアナログに思えますが、顧客とのタッチポイントの増加は、オムニチャネル化による効果のひとつです。これまで購買機会のなかった顧客にリーチするため、接点を増やす施策を行うニトリの戦略は、参考になると思われます。

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日本のオムニチャネルの「今」

いかがでしたか?これらの事例は、小売業と流通、ITの連携によって実現しています。オムニチャネルのプラットフォームやインフラが整いつつある証です。
上記でご紹介した記事は、オムニチャネルに関するニュースのほんの一部です。無印良品やパルコなど、以前から日本のオムニチャネル事例として頻繁にあげられる企業も新たな施策を次々と開発しています。

さらに、オムニチャネル化に当たって大企業が大型投資を行い、IT投資が増加しているとのレポートも出ています。

金融機関の大型案件やオムニチャネル化でIT投資が回復へ–IDC
http://japan.zdnet.com/article/35085054/

産業全体の活性化にもつながっているのが分かります。この流れは加速し、やがて海外のように「オムニチャネルが当たり前」になるような時代が、すぐそこまで来ていると予測できます。

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